ノーコードで驚くほど美しいUI――生成AI『HeroUI』徹底レビュー
「npx コマンドを1行打つだけで、プロ仕様の美しいUIが生成できたら」。そんな願いを現実にしたのが HeroUI です。2025年にNextUI からリブランドし、Tailwind CSS を採用した軽快さとアクセシビリティを両立した UI ライブラリとして注目を集めています。さらに HeroUI Chat という生成AIツールと組み合わせることで、プロンプト（指示文）やスクリーンショットから即座に React コードを生み出す――まさに「UI 版 ChatGPT」とも呼べる体験を提供します。
1. HeroUIとは何か
HeroUI は MIT ライセンス のオープンソース React UI ライブラリで、220 以上のコンポーネントを収録。ボタンやフォームはもちろん、カレンダーやデータテーブルなど業務アプリで必須の部品があらかじめ洗練されたデザインで用意されています。開発元の NextUI Inc. は 2024 年 Y Combinator 採択企業で、GitHub スターは 23K を超え、月間ダウンロードは 60 万回以上。React 19 など最新エコシステムへの追随も早く、2025 年ロードマップにはバンドルサイズ削減や Tailwind CSS v4 対応が掲げられています。
2. 使い始めは「npx heroui-cli」だけ
$ npx heroui-cli@latest init
上記コマンドを実行すると、HeroUI と Tailwind CSS が事前設定された React プロジェクトの雛形が数十秒で完成。追加したいコンポーネントは heroui add <名前>、不要になったら heroui remove と CLI がすべて面倒をみてくれるので、設定ファイルを手動編集する必要はありません。
3. HeroUI Chat：プロンプト→コードの魔法
HeroUI Chat は「3 つの価格プランを並べたLPを作って」と入力すると、レイアウトから装飾まで整ったコードを自動生成します。生成後はチャット上で「色をブランドカラーに」「このボタンをモーダルに変えて」など会話形式で追改修が可能。スクリーンショットを渡して類似 UI を再現させることもでき、ハッカソンや MVP 開発で爆発的なスピードを発揮します。
ビジネスメリット
- 仮説検証の高速化 – 初期 UI を数分で用意でき、顧客フィードバックをすぐ反映
- コスト削減 – デザイナー不在の小規模チームでもハイクオリティな画面を内製
- アクセシビリティ標準装備 – React Aria 準拠でキーボード操作やスクリーンリーダー対応を自前で実装不要
4. 実案件採用事例
公式ハッカソン「#HeroHack」では、参加チームが HeroUI Chat で UI を迅速に構築し、残り時間をビジネスロジックとユーザー検証に集中。Product Hunt では 4.8/5 の高評価を獲得し、ローンチ当日 1 位を記録しました。スタートアップ各社のブログでも「Material UI から乗り換えてビルド時間が 30% 短縮」「デザイナーのデリバリー待ちがゼロになった」といった声が報告されています。
5. 価格とライセンス
| プラン | 価格 | 主な内容 |
|---|---|---|
| OSS版 | 無料 | MIT ライセンス。商用利用可。全コアコンポーネント含む。 |
| HeroUI Pro Solo | $249 一括 | 追加コンポーネント＋Figma ファイル。個人利用。 |
| HeroUI Pro Startup | $399 一括 | 5 ユーザーまで。 |
| HeroUI Pro Organization | $799 一括 | 25 ユーザーまで＋優先サポート。 |
| HeroUI Chat Pro | 要問い合わせ | 生成上限拡大、Think モード、チーム共有。 |
いずれも買い切りで、追加費用なしに今後のアップデートを受け取れます。OSS 版との互換性が保たれているため、まず無料で試し、必要に応じて Pro を追加する段階的導入が推奨です。
6. 他ライブラリとの比較
Material UI は堅牢だが CSS-in-JS のランタイムコストが大きく、有料アドオンが必要。Chakra UI は Props 指定で簡単だが初期デザインはシンプル。Shadcn/UI はコード完全所有型で自由度高いが自己保守コストが発生。HeroUI は Tailwind CSS 採用で軽く、生成AI連携によりビジネスパーソンでも UI 試作が可能という独自ポジションを築いています。
7. まとめ
HeroUI と HeroUI Chat は、「デザイン力」と「開発効率」を同時に高める次世代ツールです。特に ノーコード／ローコード 文脈で、アイデアをすぐに形にして検証したいビジネスパーソン にとって強力な味方になります。プロジェクトのフェーズやチーム構成を問わず、まずは OSS 版を試し、生成 AI の威力を体感してみてはいかがでしょうか。
